プリンス・オブ・ペルシャ 失われた王冠」レビュー:
ロスト・クラウン』は出だしが遅く、退屈なプラットフォーマーと混乱したストーリーで、気にかけるのが難しい。最初の15時間は印象に残らないかもしれないが、後半はその強みを活かして良くなっていく。最後には、ゲーム全体がより魅力的な後半のようであってほしかったと思った。
知る必要
タイムトラベルとメトロイドヴァニアの要素をミックスしたプリンス・オブ・ペルシャの新作。
発売日
2024年1月18日
価格
£45 / $50
開発者
ユービーアイソフト・モンペリエ、ユービーアイソフト
パブリッシャー
ユービーアイソフト
レビュー対象
Nvidia GeForce RTX3070、AMD Ryzen 7 2700X、32GB RAM
Steamデッキ
未対応
ユービーアイソフトのメトロイドヴァニアへの挑戦、プリンス・オブ・ペルシャ：ロスト・クラウンは私を驚かせた。当初はメトロイドヴァニアやプリンス・オブ・ペルシャに乗り気ではなかったが、このゲームは基本をきちんと押さえており、予想以上に楽しめた。
不滅の支配
ロスト・クラウン』は14年ぶりのシリーズ復活作。3Dから2Dプラットフォームに移行し、新たな主人公、サルゴンが登場する。サルゴンはプリンス・ガーサンとペルシアを守る使命を負った不死身の男だ。王子ではないサルゴンは、ペルシャを守るためのグループ「イモータルズ」の一員だ。
サルゴンは不死人であるにもかかわらず、彼の師であるアナヒタがガッサン王子をカフ山に連れて行く中、守護の任務に奮闘する。この山は時間を狂わせ、物事を奇妙で予測不可能なものにする。サルゴンは他の不死人たちとともに、ガッサンを救うために旅立ち、カフ山の異変に対処する。
ロスト・クラウン』のストーリーは少し不完全に思える。世界観や全体のプロットを把握するのが難しい。不死身の者を除いて、登場人物が誰なのか、何を望んでいるのか、よくわからなくなった。登場人物同士の会話では、ゲームの説明以上のことを私が知っていると思われ、迷いを感じた。
本や石版から得た追加の伝承は、ストーリーの重要なポイントを明確にしてくれなかった。壮大な謎解きは、ぎこちない語り口と最小限の盛り上がりのせいでインパクトに欠けた。結局、混乱したストーリーを理解しようとするのをやめてしまった。物語がもっとしっかりしていれば、緩慢な序盤戦をもっと楽しめたかもしれないのに残念だ。序盤、サルゴンはジャンプ、スライディング、地上ダッシュといった基本的な能力を持っている。新しい能力もほのめかされてはいるが、最初の数時間は基本的なツールキットから抜け出せない。
ゲームはダッシュやスライディングといった基本的なプラットフォーミングのレッスンから始まる。しかし、新しい能力の導入には少し時間がかかりすぎる。タイムパワーはストーリーが進むにつれて徐々に与えられ、エアダッシュ、サルゴンのコピーの作成、オブジェクトのつかみ、消えるプラットフォームの次元切り替え、グラップリング、ダブルジャンプなどのアクションが可能になる。
タイム・パワーは、エアダッシュのように導入が少し遅い。最初のパワーを手に入れるのに2、3時間かかり、特に序盤のパズルではやや手詰まり感を感じた。アビリティが追加されるまでは、このジャンルに慣れていない人にとっても、序盤の探索は簡単すぎた。
もっと時間が必要
タイムパワーを集めるにつれて、『ロスト・クラウン』のプラットフォームはよりクリエイティブになっていった。プレイを始めて15時間くらいで2段ジャンプができるようになったとき、このゲームに真価が発揮された。パズルとプラットホームの難易度が格段に上がり、簡単なものから突然難易度が急上昇した。私はタイトな実行の課題や、慎重に力を使う必要のあるパズルに直面した。
ブロックを起動させ、デスキューブを避け、デスキューブが消える前に素早く上に飛び乗らなければならない難関があった。私はこれに40分ほどはまっていたが、強烈で満足のいく体験だった。このパートは『ロスト・クラウン』のポテンシャルをフルに発揮しており、マウント・カフを探索した最後の10時間は、まったく新しいエキサイティングなゲームをプレイしているような気分だった。
ロスト・クラウン』の移動とプラットフォームは素晴らしい。サルゴンの操作は手応えがあり、ジャンプ、ダッシュ、スライドはどれも素早くスムーズだ。難所でも操作は正確で、ゲームが不公平だと感じたことはない。失敗しても挫折感はなく、特定の動きに苦戦したときのフラストレーションも和らいだ。
ロスト・クラウン』のある種のアビリティは、プラットフォーム・パズルでの本来の使い方以上に役に立った。例えば、自分のコピーを作ってテレポートで戻れる能力は、難所で重宝した。これにより、安全な場所に素早く戻って再挑戦することができ、転落死してもやり直さずに済んだ。
サルゴン・スピリット・ボム
ロスト・クラウン』のタイム・パワーは移動のためだけでなく、戦闘でも大きな役割を果たす。サルゴンの標準的な二刀流や弓矢による攻撃に加えて、グラップリングフックを使って軽い敵を倒したり、大きな敵からアーマーを剥がしたりすることができた。テレポートも戦闘に役立ち、チャージした攻撃を仕掛けてより効果的に実行できるようになった。
ロスト・クラウン』の戦闘は格闘ゲームの影響を強く受けていて、とても楽しめた。サルゴンは空中ジャグルをしたり、メーターが満タンになると超必殺技を繰り出したり、敵をパリィして有利に立ち回ったりできる。標準的なパリィはサルゴンにコントロールを与えるが、黄色いフラッシュで示される特殊なパリィは、ユニークなアニメーションと大きなダメージを引き起こす。パリィのアニメーションは鮮やかで、ドラゴンボールZや他のアニメのスタイルを彷彿とさせる。
ロスト・クラウン』の敵も同じように効果的に反撃できるのが気に入った。敵は私の攻撃をかわし、パリィし、大ダメージを与えることができる。ボスのパリィ・アニメーションは特にクールで、ストーリーの台詞よりも表情豊かなことが多かった。
惜しむらくは、基本的な攻撃ボタンを繰り返し使い、時々パリィをしながらかわす方が楽だと感じたことだ。そのため、大きなセットアップや頻繁には見られないパリィ・アニメーションを見逃すことになった。ゲームが進み、より多くの敵と同時に対峙するようになると、チャージ攻撃やパリィを仕掛けるのが難しくなった。戦闘は素晴らしいものになる可能性を秘めていたが、それには至らなかった。
しかし、特にボス戦では、戦闘は常に挑戦的だった。私はこのゲームの他の何よりもボス戦で死んだが、彼らのパターンを把握するのが楽しかった。最終的に大ダメージを与える最適な位置とタイミングをマスターしたときは、信じられないほど満足感があった。
王冠を脱ぐ
難易度を調整する必要はなかったが、『ロスト・クラウン』には最大限の楽しみを味わうための様々なオプションが用意されている。戦闘の難易度は標準的なオプションで変更でき、与えるダメージ、受けるダメージ、メーターの蓄積量、パリィやドッジのタイミングといった要素に詳細なスライダーが用意されている。
ゲームには2つの難易度オプションがあり、ガイダンスの度合いに影響する。探索モードはより伝統的なもので、誘導モードでは目的地や遮られた道がハイライトされ、ナビゲーションが容易になる。私はずっと探索を選んだが、自由に切り替えることができた。また、難易度の高いプラットフォームをスキップするなどのアクセシビリティ機能もあり、これはオプションで、苦戦しそうな人のためにいつでも切り替えられる。私は使わなかったが、オプションとして用意されているのは素晴らしい。
ユービーアイソフトはメトロイドヴァニアというジャンルを、いくつかの素晴らしい機能でより親しみやすいものにしている。メモリーシャードシステムは私のお気に入りだ。何か新しいことに遭遇したときや、まだアクセスできない部屋に行ったとき、スクリーンショットを撮ってマップにピン留めしておけば、後で参照できる。
メモリーシャードシステムは、特に忘れっぽい私の救世主だった。漠然としたアイコンよりも、再訪すべき場所を思い出させてくれる。この機能は私の経験を予想外に大きく向上させたので、今後のメトロイドバニアでも使われることを願っている。
全体的に、『ロスト・クラウン』はやや不満が残る。前半の退屈で平凡なプレイは、後半のより魅力的なプレイを妨げるかもしれない。このゲームが完全に駄作になることはないが、「それなり」の領域に長く留まりすぎるのはマイナスだ。これは、口当たりの良い体験を維持し、過度のフラストレーションを避けるためである。ゲーム全体が最後の数時間に匹敵し、もっと魅力的なストーリーがあれば、驚くほど素晴らしいメトロイドヴァニアになっていたかもしれない。現状では、有能な1本という位置づけだ。
The Prince of Persia: The Lost Crownはプレイする価値があるのか？
やりがいのある戦闘、魅力的なストーリー、印象的なアニメーションなど、とても楽しいゲームだ。
プリンス・オブ・ペルシャの中でプレイする価値のあるゲームは？
プリンス・オブ・ペルシャ」（1989年）、「The Sands of Time」、「Warrior Within」などが最も評価の高い作品で、ユニークなゲームプレイを体験できる。
Prince of Persia: The Lost Crownは難しいですか？
そうですね。通常の移動能力に加え、タイムパワーを併用する必要があるため、時折巧妙な操作が必要になることがあります。
Prince of Persia: The Lost Crownをプレイするのにかかる時間は？
本編をプレイするには15時間程度、100％クリアするには2025時間かかります。
Prince of Persiaにはロマンスがありますか？
はい、このシリーズにはロマンスがあります。
プリンス・オブ・ペルシャで最も長いゲームは何ですか？
Prince of Persia: The Lost Crownはシリーズ最長のゲームになると予想され、14年の空白を破ります。
Prince of Persiaの悪役は誰ですか？
オリジナルのPrince of Persiaでは、スルタン不在のペルシャを支配しようとするジャファーが悪役として登場します。
Prince of Persiaは無料ですか？
Prince of Persiaには無料のデモがありますが、ゲーム本編は購入が必要な場合があります。
プリンス・オブ・ペルシャは実話に基づいていますか？
いいえ、このゲームは実話に基づいていません。ファンタジーの要素を含むペルシャ神話の世界が舞台です。
Prince of Persia PCは何GBですか？
システム要件では、Prince of Persiaには最低1GBのRAMと最低9GBのディスク空き容量が必要とされています。